節目の試合にエースが燃える。コンサドーレ札幌は30日、札幌厚別でクラブのJ通算450試合目となる甲府戦に臨む。ここ3試合無得点のFWキリノ(24)が27日、自らのゴールを挙げての勝利を誓った。今季7ゴールとチーム得点王ながら、前節24日の東京V戦ではチーム最多5本のシュートを放つも無得点と、精彩を欠いた。名誉挽回(ばんかい)の1発で、第2クール白星スタートをもたらしにいく。

 キリノが札幌の歴史に名を刻む。クラブのJ通算450試合目となる甲府戦へ向け、27日の練習後、思いを口にした。「3試合得点を取れていない。ゴールへの気持ちが高まっているんだ」。クラブ通算500試合目となった4月15日草津戦では、2点を挙げ逆転勝利につなげた。“節目男”は、今回も自らのゴールで白星を呼び込みにいく。

 前節東京V戦の無念を晴らしにいく。1点リードの後半25分、相手DFのクリアミスを拾いゴール前でGKと1対1のシーンをつくったもののシュートをミスした。「あそこで決めていれば状況は大きく変わった。チームにも自分にも残念なことをした」。計5本のシュートを放つも不発に終わり、ロスタイムに追いつかれて勝ち点3を逃した結果に、責任を感じている。4試合ぶり得点で、その悔しさを吹き飛ばす。

 この日、札幌ドームのサブグラウンドで行われた紅白戦ではエンジン全開。MF岡本がゴール前に上げた浮き球をヘディングし、GK高原に1度ははじかれたが、再び頭から飛び込んで得点した。「次は焦らないで、落ち着いて(得点を)決めたい」と誓いを立てた。石崎監督も「シュート5本打ったら1本ぐらい決めてもらわないと。センターフォワードなんじゃから」と1発に期待した。

 札幌はJ初陣から50試合ごとの節目の1戦は1勝1分け7敗と、結果が出ていない。唯一の白星は100戦目となった00年甲府戦になる。9年前と同じ相手との対戦、今季得点を挙げた試合は負けなしのキリノがゴールを決めれば、鬼門は打ち破れる。【永野高輔】