<J2:仙台1-1札幌>◇第24節◇27日◇宮城

 札幌は、後半6分にMF上里一将(23)のゴールで先制も、同35分に追い付かれ2試合連続のドロー。暫定2位仙台相手にゲームは支配したが、またも終盤の失点で勝ち点3を逃した。札幌はリーグ最多10引き分けと“勝ち切れない病”から脱出できない。

 また同じ光景が繰り返された。1-0とリードして迎えた後半残り10分、右サイドからクロスを上げられると、中央に走り込んだFW中原にフリーでヘディングを打たれ失点した。これで残り30分の失点はリーグ最多タイの19。石崎監督は「正しいポジションなら対応できた。守備のミス。3バックにした時点で中のケアを注意するよう伝えたが徹底できなかった」と悔やんだ。

 かけひきで負けた。石崎監督は後半16分にFW中山を投入して4-4-1-1から3-5-2に変更し追加点を狙った。仙台・手倉森監督は札幌のDF変更に対応してMFの関口を前線に上げた3トップにした。相手が前がかりになった分、手薄な中盤で激しくプレッシャーをかければ、いなすこともできた。だが、チーム全体が受け身になり押し込まれた。中山は「前から連動して取りに行ければ相手の余裕をなくせたのに…」と反省した。

 札幌は6月6戦でわずか1勝。完全に失速する前に、勝つすべを見いださなければならない。【永野高輔】