神戸FW大久保嘉人(27)が、豪雨に見舞われた兵庫県佐用町の被災者救済に動く。15日のホーム広島戦(神戸ユ)で、自ら選手会の一員としてスタジアム周辺に立って募金活動を行うことが決まった。広島戦は出場停止のため、大久保は「当たり前のことをやるだけ。困っている人が身近にたくさんいるんやから、そんなことをするのは普通のことやろ」と話した。

 チームは95年の阪神淡路大震災で大きな被害を受けた。大久保は06年に神戸入りした際に「このクラブに来るのは特別な意味がある。神戸の復興の力になった人たちに、今度はオレが勇気を与えないといけない」と話していた。佐用町の豪雨では死者が出た上に、現在も水道やガスなどのライフラインが止まっている地域もあり「少しでも手助けしたい」と真剣に話した。

 30度を超す炎天下で行われたこの日の練習後には、200人以上のサポーターに丁寧にサインをした。6月まで所属したボルフスブルクでは、欧州で最も厳しい練習をすることで知られるマガト監督の下でプレーしたが「(三浦)監督の方がキツイかもね」とぽつり。新監督の初陣は出場できないため、ピッチ外で貢献する。【益子浩一】