<J1:広島3-2横浜>◇第25節◇12日◇広島ビ

 広島がMF柏木陽介(21)の2得点大活躍もあり、横浜に勝利。同一シーズンの球団新記録8戦連続無敗で勝ち点を「43」に伸ばし、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内をキープした。柏木は「今は負ける気がしない。優勝も見えてきた」と豪語した。5位G大阪が神戸との「阪神ダービー」を制し、勝ち点「42」。首位鹿島は豪雨でまさかのノーゲーム。残り9節。V戦線が波乱含みになってきた。

 柏木が勝利の余韻をかみしめた。試合終了の笛とともに両手を天に突き上げ、両ひざからピッチに座り込んだ。リーグ戦で自身初の2得点。DFストヤノフのFK弾も“演出”した。全3得点に絡み、お立ち台で「勝つことしか考えていない」と言い切った。

 「柏木劇場」の幕は前半12分に上がった。敵陣で左足裏で乗るようにボールを止め、体を回転させながら、右足でボールを引き寄せ相手をかわした。元フランス代表MFジダンの「マルセイユルーレット」だ。

 同26分に均衡を破った。ペナルティーエリア外正面やや左から約30メートル弾。「今日は行けそうだ」と今季初めて利き足ではない右足で決めた。

 後半開始早々に2点目だ。味方シュートのこぼれ球を切り返し一発で密集地帯を抜け、至近距離から左足で豪快にネットを揺らし「2発はうれしいですよ」と笑った。DFストヤノフのFK弾の際も、FK位置に立って相手GKを惑わす“名演技”を見せた。

 ピッチ外でも話題を振りまいている。エープリルフールには自身のブログに「結婚報告」を載せ、ファンと関係者を手玉に取った。新規の携帯番号をブログに誤って載せた際には、電話が殺到し、すぐさま再購入する羽目に…。調子乗り世代の“顔”が、この日は「体調が悪いので交代も考えた」と苦しみながらもフル出場で、チームに勝利をもたらした。

 球団新記録の8戦連続無敗でACL出場圏内をキープ。今季リーグ戦8得点の司令塔は「優勝も見えてきた」と言う。残り9節で、暫定ながら首位鹿島との勝ち点差は「7」まで接近。昇格即優勝争いを演じる広島の中心に、柏木が君臨する。【佐藤貴洋】