【グアム23日=永野高輔】指揮官の抜き打ち体脂肪チェックが敢行された。コンサドーレ札幌グアムキャンプ4日目のこの日、石崎信弘監督(51)が突然、選手たちの脇腹をつまみ、体調管理がしっかりできているか“触診”を開始した。体脂肪率12%以上の選手には4部練習を科しているが、「石さんチェック」は全選手が対象になる。絞り込めている選手も含め、厳重管理の下、究極の戦う体を築いていく。

 筋力トレーニング中だった。石崎監督がおもむろに選手に近づくと、指先で腹部をつまみ始めた。MF古田の脇腹には「なんじゃあ、その腹は。18歳の体じゃないぞ!」と厳しく指摘。本気か冗談か定かではないが「くびれがないじゃろ」と左右の腹部に蓄えられた“脂肪”をわしづかみにした。その後も不敵な笑みを浮かべながら、DF岩沼、MF宮沢らに“触診”を敢行した。

 古田、宮沢ら体脂肪率が12%を超えている9選手には、4部練習が科されている。自己申告後、測定で11%台の数値になれば脱出できる。キャンプ開始から4日、まだ抜け出した選手はいない。それだけに指揮官は「体脂肪でメンバーを決めるわけじゃないが、早く減らさないと4部練習からも解放されないじゃろ」と危機感をあおった。

 標的は4部練習組だけではない。体脂肪率10%のMF藤田にも接近。比較対照として脇腹をつまんだものの「まだだめじゃろ」と一蹴した。戦うにふさわしいボディーをよりたくましく磨き上げるため、「石さんチェック」は全選手を対象に行う構えでいる。

 自己管理に対する緊迫感は、昨年以上に漂っている。岩沼は「筋肉トレーニング中も、石さんだけでなく村田コーチや石栗コーチのプレッシャーを感じる」と言う。それだけに夕食後の4部目にあたる練習後には、FW近藤と自主的に「5部練習」として器具をつかったトレーニングも始めた。指導陣全員の厳しい視線が、選手個々の自覚を促している。

 選手にとっては不意打ちを食らった格好も、日ごろから体調管理への意識を高めてほしいという指揮官の訴えでもある。今キャンプでは3食終了後の体重測定も義務づけられており、FW中山も「初めての経験だが、しっかりチェックできるのはいいことかと思う」と賛同している。勝つための体づくりのためには、ピッチ内外を問わず、油断は禁物ということだ。