【グアム2日=永野高輔】ゴン中山が、また1歩合流に近づいた。J2札幌グアムキャンプ14日目となったこの日、別メニュー調整中の元日本代表FW中山雅史(42)が、始動後初めてスパイクを用いたトレーニングを開始した。午後練習で計35分間、これまで行ってこなかったダッシュを含む強化メニューを消化。本格合流のメドは13日からの熊本キャンプを予定しているが、復帰プランが前倒しになる可能性も浮上した。
ゴン中山が“ファイティングシューズ”に履き替えた。この日の午後練習で、このキャンプ初めてアップシューズとスパイクの2つのシューズ袋を持参。5分間の軽いランニングを終えると、準備してきた固定式のスパイクを取り出した。まず立ったまま靴を履き替えると、流れるように腰を下ろし、入念にスパイクのひもを結び始めた。
中山の足下にスイッチが入った。まずは約2メートル間隔で置かれたコーンの間を往復する軽いものから始まり、徐々にメニューの負荷が上げられていった。「まあチェックですからね」と、リハビリの途中経過の確認程度としかとらえていなかったが、取り組む姿勢は半端ではなかった。
患部の内転筋を使う左右のサイドステップから、4つのコーンを全速力でまわるメニューまで汗だくになりながら消化。グアムの大地をスパイクでがっちりと蹴り上げ、鬼の形相で合計35分間のダッシュメニューをこなした。その後も、佐川チーフトレーナーの投げる浮き球をインサイドキックで返す、ボールを使った基礎的な練習も初導入。ジャンプヘッドなど負荷のかかるトレーニングまで次々とこなしていった。
手応えは上々だ。「リバウンド?
ないと思う。ボールを使った練習?
まだ初歩的な動作ですから。あれはただフィーリングを確かめているだけ」。中山自身は淡々としているものの当初、今キャンプ終盤でのスパイク導入を予定した復活プランは、大きく前進した。佐川トレーナーも「本人、監督と話し合い、問題なければ、明日(3日)からウオーミングアップのみチームメニューに合流させるかも」と、部分合流の前倒しもほのめかした。
吉報を聞いた石崎監督も「ずいぶんいいよね。良かった」と笑顔を見せた。くしくも日本代表の今季初戦となったベネズエラ戦と同日、かつて代表をけん引してきた男が第2のスタートへ向け、大きな節目を迎えた。入団会見で「W杯は南アフリカで迎えたい」と話した42歳が、南国で黙々と復活への歩みを進める。




