ゴン中山が、早くも道内企業のテレビCMに抜てきされることになった。コンサドーレ札幌のFW中山雅史(42)を、メーンスポンサーの石屋製菓がCMキャラクターとして起用することが12日、分かった。13日から行われる熊本キャンプ中に撮影を行う方向で調整中だ。これまで数々のCMに出演してきた中山だが、札幌移籍後は初挑戦。ピッチだけでなく、お茶の間にも強烈なゴンオーラを放つ。

 「札幌の中山」として、初のCM出演が確実となった。今季からメーンスポンサーに復帰した石屋製菓が、既にクラブ側に中山のCM出演オファーを出していることが12日、分かった。13日からの熊本キャンプ中にも撮影を行う予定で、関係者は「その方向で考えている」と話した。日程調整がつき次第、本格的に製作に踏み出す構えだ。

 宣伝商品は同社の「TUMUGI」というバウムクーヘンが濃厚。道産素材をふんだんに取り入れた人気商品で、同社主力商品「白い恋人」のホワイトチョコレートが練り込まれ「白いバウム」と呼ばれている。関係者の話では白く丸い切り口が「白星」を想起させ、織り込まれた「年輪」は着実に勝利を“つむぎ”続けるチームイメージともリンクするという。

 同商品は昨年に発売開始されたばかりのニューフェース。中山をキャラクターとして使うことにより商品としての人気を高めることにつながる。クラブ側としても中山のCM出演となればサッカーファン以外にも「コンサドーレ札幌にはゴンがいる」と広く認知させることができる。双方に大きなメリットがもたらされる公算だ。

 ネックは撮影にかかる時間的問題だ。中山はグアムキャンプ中、練習や食事以外の時間は、マッサージや治療など、ほぼコンディション調整などに費やしてきた。起床から就寝まで分刻みで動く多忙なゴンシフトの中に、どれだけ撮影時間を割けるかということが現時点でのポイントだ。練習風景を撮影するか、あらためてシーンを演出するかなど、詳細はチームや中山の日程と照らし合わせながら調整していく。

 中山本人は昨年末の入団会見で、CM出演について「スケジュール等、可能であれば精いっぱい協力したい」と前向きな姿勢を見せている。単独出演となるかは未定で、チームのメーンスポンサーでもある同社としては「中山選手だけでなくチーム全体も応援していきたい」と複数選手との共演プランも検討しているという。

 グアムキャンプで早期合流を果たしゴンパワーは全開。13日から始まる熊本キャンプでは、チームだけでなく、道内企業の期待をも背負い突っ走っていく。