石さんが新戦力MF朴の適性チェックを行った。コンサドーレ札幌は3月31日、札幌・宮の沢で戦術練習などを行った。主力組のボランチには、ここ4試合未出場のMF朴鎭■(パク・ジンス、23)を抜てき。トップ下、右サイドバックとポジションを変え、コンビネーションを確認した。次節アウェー岐阜戦(4日)でのベンチ入りも示唆するなど、ニューパワーの融合で今季初の3連勝を狙う。

 2戦連続完封と好調な札幌守備陣を、朴抜てきでさらに強固なものとする。この日の戦術練習で、石崎監督は最初、主力組のボランチに岡山戦同様、宮沢、芳賀のコンビを起用。途中で芳賀が左大腿(だいたい)部を痛め離脱すると、代役に指名したのは開幕から2戦連続先発出場した上里でも、J1経験豊富な李でもなく新戦力の朴だった。

 指揮官はボランチだけでなくトップ下、右サイドバックとポジションを変えて朴の適性をチェックした。入団後初の“石さんチェック”に応えるように朴も好プレーを連発。本職のボランチに入れば巧みに足を伸ばしボールを絡め取り、右サイドに入れば、ダイレクトで正確なクロスを上げるなど、攻守両面でアピールを繰り返した。

 指揮官も直々に「ナイス

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 (朴)ジンス、OK

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 ジンス」と絶賛するなど、その動きに注目。練習後は「(フルコートの)ゲームで見ないとよく分からない」と明確な評価は避けたが、次節のベンチ入りについては「可能性はあるんじゃないか」とメンバー入りを示唆した。

 守備力に定評があり、運動量豊富な朴がフィットすれば、戦略的なプラスになる。チームはここ2連勝と好調ながら指揮官が「リードしたときの守備的な選手が少ない」と話すように“逃げ切り要員”が少なかった。前節もMFのベンチメンバーは古田、砂川、上里、李と攻撃的な切り札ばかり。最終ライン前でハードワークできる朴の投入で先制逃げ切りの計算も立つ。

 朴自身、すでに日本語で前後左右など最低限のコミュニケーションは理解できており、言葉の壁もクリアしつつある。連絡を取り合う友人の大分MFキム・ボギョン(20)らの活躍も刺激になった。「自分も早くJデビューしたい」。韓国経由の異色の“ルーキー”を融合させ、3連勝に結びつける。【永野高輔】※■は王へんに秀