J2東京Vの来季存続が19日、決定的となった。6月からJリーグ主導で経営再建を目指していた同クラブは、この日のJ理事会で現在の債務超過を解消して来季活動継続の見通しが立ったことを報告。18日に大手スポーツ用品店のゼビオと5年間の包括スポンサー契約を結び、出資企業も順調に増えていることから、リーグ側は29日に臨時理事会の開催を決定した。ここで承認されれば、来季以降の存続が正式に決まる。

 クラブ社長を兼ねる羽生英之事務局長(46)は「ホワイトナイトが現れるまで時間がかかったが、ゼビオさんとの話があって複数の企業が出資してくれることになった」と説明した。臨時理事会で承認されれば、複数の新しい株主による株主総会を経て、新経営陣が決定。Jリーグは経営から手を引くことになる。「順調なら、11月上旬には新体制の発表ができると思う」と羽生社長は話した。

 この日の理事会では、現在J2で5位の東京Vに対するJ1昇格資格の有無も決議された。クラブ存続が正式に決まれば資格はあるため、3位以内でJ1に昇格することになる。また、羽生社長は来季予算について「8億円程度」と明言。新体制下でも、東京Vのクラブ名や味スタの使用も変わらないとしたが、クラブハウスと練習場については「交渉中」とだけ話した。