コンサドーレ札幌のDF吉弘充志(25)が今季限りで退団することが13日、分かった。クラブから今月上旬に来季の契約を更新しないことを伝えられていた。今日14日の水戸戦では、センターバックとして9試合連続での先発出場が濃厚。直前調整となったこの日の練習後、自ら退団することを明かし、残り5戦に全力を尽くすことを誓った。

 「正直寂しいけど、気持ちは切れていない。応援してくれたサポーターに恩返しがしたい」。吉弘は08年に広島から加入し、3シーズンで64試合に出場。来季は強化費大幅減のあおりを受ける形になったが、最後まで戦い抜く。移籍先は未定。まずは目前の水戸戦で勝利に貢献することが再出発へのアピールになる。最近8試合連続フル出場と奮闘中だけに「しっかりと体を張った守備で、みんなに自分の良さを焼き付けられるようにしたい」と意気込んだ。

 05年にU-20W杯に出場したが、翌06年の試合中に中心性頸髄(けいずい)損傷の大けがを負い、一時は選手生命も危ぶまれた。今年2月のグアムキャンプ中には左足長腓骨(ひこつ)筋断裂の重傷を負い戦線離脱。はい上がってきた不屈のDFが、ガッツあるプレーで今季2度目の連勝を呼び込む。【永野高輔】