J1の壁は、まだ厚い。J2札幌は22日、宮崎市内で仙台と45分3本の練習試合を行い、0-4で敗れた。主力組が出場した1、2本目は、右サイドを崩され2失点。攻撃もシュート2本と攻め手を欠いた。17日の熊本戦は3得点と結果を出したが、格上相手に流れをつかめず完敗。攻守で改善点が浮き彫りとなった。

 “元鹿島コンビ”にたたきのめされた。1本目29分、仙台のFW柳沢敦(33)からサイドに流れたパスを、DF西村卓朗(33)が対処しきれず失点。2本目終了間際の44分には、DF櫛引一紀(18)がマルキーニョスに引きつけられた瞬間にサイドを崩され、最後は柳沢に押し込まれた。どちらも日高の負傷離脱で、レギュラーを固定できない右サイド。札幌の弱点に、J1選手のきつい“おきゅう”が据えられた。

 ただ、敗戦から課題を見いだすことも練習試合の目的。石崎監督は「レベルの高いFWとやって、どれだけできるかを見たかった。失点は組織でなく、個人の判断の問題。修正できるところ」と手応えを口にした。MF高木純は「DF陣のイメージはできている。攻撃でリズムをつかめない時の決まりごとをみんなで話していきたい」と前向きに話した。開幕まで残り10日。宿題を1つずつクリアして、レベルアップを図っていく。【永野高輔】