J2札幌MF古田寛幸(19)が“牛歩調整”で開幕戦に間に合わせる。22日の仙台戦で負傷した右太もも裏の状態が、肉離れではなく重度の張りだったことが24日、判明した。幸い軽傷だったが26日の大分との練習試合出場は回避。昨季も開幕10日前に左足首を捻挫しただけに、今季は無理せず慎重な調整でリーグ本番に照準を合わせる。

 11年の古田は焦らない。この日は、午後から佐川トレーナーと軽いダッシュなどを行っただけで終了した。「去年もこの時期にケガしたので慎重にいきたい。開幕まで期間も短いので」。前日23日の精密検査の結果から、肉離れでないことが判明した。長期離脱は免れたが明日26日の大分戦について石崎監督は「数少ない大事な戦力。大分戦は無理。開幕に間に合えばいい」と大事を取る方針だ。

 昨季は初の開幕スタメン獲りを焦る気持ちから本番10日前に左足首を捻挫。ぎりぎり開幕には間に合ったが、はやる気持ちが体に負担を強いていた。プロ初年度の反省を生かし、今季は、あえて“スロー調整”でケガ再発を防ぐ。

 今後、別メニュー調整を続け来週の完全合流を目指す。佐川トレーナーは「復帰が遅れたことで頑張りすぎてしまったのかも」と説明した。張り切り19歳の闘志を一時セーブ。充電期間を設け、開幕でマックスの状態に仕上げていく。【永野高輔】