契約問題より昇格に集中だ!

 J2札幌が契約満了の通告期限を通例の11月30日から12月3日の東京戦(札幌ドーム)終了後まで延期することが24日、分かった。明日26日の湘南戦の結果で、最終節まで昇格争いがもつれた場合に適用する。J1切符奪取のため、まず明日26日の湘南戦(平塚)に勝ち、チーム一丸で最終戦に臨む環境をつくる。

 札幌が逆転昇格に向けて万全の準備を整える。昨年までは11月中に通告してきたが、現在は昇格を争う大事な時期。クラブ幹部は「こういう状況なので延期する方向で検討している」と話した。26日の湘南戦で勝てば、最終節でのJ1昇格が見えてくる。その場合は契約満了の告知をリーグ戦終了まで延期し、選手全員を昇格に専念できるようにする。

 歴史にならう。98年は参入決定戦前に通告を行い選手間のモチベーションにギャップが生じ惨敗。初のJ2降格を味わった。逆に選手会と話し合いリーグ終了まで延期した07年はJ2優勝、J1昇格を果たした。Jリーグ規約でも09年、従来の期限であった11月30日からリーグ終了後5日以内に改訂されており問題ない。同幹部は「選手会の了承も得られた」と話しており、労使間合意での措置となる。

 26日の湘南戦で敗れ、2、3位の直接対決となる27日鳥栖-徳島戦が引き分けた場合は昇格の可能性が消滅するという崖っぷち。ある選手は「まずは湘南戦に集中したい。目の前の試合勝って最終戦にもちこむ。来季のことよりまず今季」と言った。1戦必勝の心意気で上位陣にプレッシャーをかける。