<J1:柏2-1清水>◇第3節◇24日◇柏

 清水が痛い、痛い黒星だ。昨季王者の柏に逆転負けを喫した。前半38分、セットプレーからDF岩下敬輔(25)のヘディングシュートで先制したが、後半にこらえ切れず2点を失った。これで、敵地での公式戦勝利は昨年7月9日のリーグ甲府戦以来13戦も白星がない。

 真っ黄色に染まったスタンドを、岩下が1発で黙らせた。前半38分、DF李記帝(20)のきれいな弧を描いたFKにフリーでニアサイドに飛び込むと、完璧なタイミングで頭に合わせた。強烈に振り抜かれたボールは、ゴールに突き刺さった。笑顔で走りだす。真後ろで思い出したように大ブーイングを浴びせる柏サポーターを横目に、駆け寄る仲間と喜びを分かち合った。

 序盤から昨季2敗を喫した姿はどこにもなかった。昨季王者の柏を相手に、互角以上に渡り合った。同6分、MF河井陽介(22)のスルーパスに抜け出したFWアレックス・ブロスケ(28)がファーストシュートを浴びせた。同28分にはゴール前のこぼれ球にDF李が強烈なシュートを放つなど、攻勢を保ったまま、前半を折り返した。

 しかし、後半に入ると猛反撃を受けた。GK林彰洋(24)、岩下を中心に粘ったが、同36分にFKの混戦から同点ゴールを許した。さらに悪夢は続き、終了間際の同41分にも再びFKから勝ち越し点を献上。

 ロスタイムに入って途中出場のFW高原直泰(32)がダイビングヘッド、オーバーヘッドを繰り出したがゴールネットは揺れなかった。【前田和哉】