本職左サイドバックが戻ってきた。札幌は24日、札幌・宮の沢で北海道教大岩見沢と練習試合を行い4-3で勝利した。左太もも裏肉離れで別メニュー調整が続いていたDF岩沼俊介(24)が、1カ月半ぶりに実戦復帰。鋭い左クロスでチャンスをつくるなど、30日の次節鳥栖戦(ベアスタ)での戦列復帰に向けアピールした。

 前日23日のG大阪戦では宮沢、古田、上原の3人が復活し、この日は岩沼が前半45分限定ながら、定位置の左サイドバックで出場。「実戦に入れたのが大きい。オフ空けからコンディションを上げて、週末までに90分できる状態にしたい」と、鳥栖戦での復帰を見据えた。

 不運が重なった。5月14日の練習中に負傷。軽度の肉離れとあり19日の鹿島戦1試合を欠場し、23日に一度、合流した。だが、復帰初日の練習中に再負傷。4試合を棒に振ることになってしまった。その間、チームは4連敗の上、17失点と守備が崩壊。トンネルに迷い込んでしまっただけに「誰かが入って流れを変えないと」と前を向いた。

 高木純が前日23日に右膝手術を受け全治2カ月の診断を受けた。日高も慢性的な股関節痛を抱えるなど、サイドバック陣は火の車。左翼のキーマン復活をきっかけに、攻守の立て直しを図る。【永野高輔】