<天皇杯:清水5-0アルテリーヴォ和歌山>◇8日◇2回戦◇アウスタ
大物ルーキーFW白崎凌兵(19)のハットトリックで始まった。11大会ぶり優勝を目指す清水がアルテリーヴォ和歌山(関西1部)に圧勝した。白崎は前半2分、豪快に先制点をたたき込むと、同25分には右足で冷静に2点目、後半35分にもPKでゴールネットを揺らした。先発11人の平均年齢は21・9歳。銅メダルの「ヤンなで」もいいけど「ヤングエスパルス」も頼もしい!!
FW白崎がゴール前で主役となった。前半2分、右サイドでクリアボールを拾うと、右足を振り抜いた。あいさつ代わりの1発はサイドネットに突き刺さった。「気持ちが入ってたんだと思う。うまくミートできた。早い時間に取れて、チームにとっても大きかったと思う」。
試合直前に先発予定だったDF平岡康裕(26)が左太ももの違和感で急きょ出場を回避。代役にDF犬飼智也(19)が入り、先発平均年齢は21・9歳となった。「ヤングエスパルス」を落ち着かせる先制点で、自らの勢いも加速させた。同25分には、FW伊藤からの落としを相手GKの動きをよく見て冷静にゴール右へ流しこんだ。ダメ押しは3-0で迎えた後半35分、プロデビューしたFW柏瀬暁(19)が倒されて獲得したPKを確実に沈め、ハットトリックを達成した。
成長の証しだった。鳴り物入りで入団も、開幕以降は石毛ら年下も含む若手が主力として活躍する中、先発した試合は1試合のみ。6月9日のナビスコ杯大宮戦で初ゴールを挙げたものの、ベンチ入りしながらピッチに立てない試合も多く、いら立ちがつのった。それでも変わらぬ状況に、必死に自分を見つめ直した。「『何で?』って考えてばかりで、気持ちが高校生のままでした。出られないのは実力不足だと、ちゃんと受け入れてました」。気持ちを切り替え、チャンスに備えてきた。
壁を乗り越えて結果を残した白崎に、アフシン・ゴトビ監督(48)も「ゴール前以外の部分で成長が必要だったが、よく成長している」と評価した。白崎も「ミスも多いし、運動量も少ない。ここで一喜一憂せずにチームの力になれるように、また練習するだけです」と言った。未来のエスパルスを担う超大型ルーキーは確実に成長していた。【前田和哉】



