<J1:神戸0-1広島>◇第34節◇1日◇ホームズ

 神戸が王者広島に敗れ、16位に転落して97年のJ参入以来、2度目のJ2降格となった。試合後のセレモニーでは三木谷会長がマイクの前に立つと、会場からは大ブーイングが湧き起こった。「すべての責任は私にあると思っている。本当に申し訳ありません」。その声をかき消すように「お前のせいや!」と罵声が飛んだ。日本代表級の選手を補強しながらも結果を残せず、1年に2度の監督交代。戦い方が一貫せず、目先の勝利を目指した。

 叶屋社長はJ2降格の場合でも安達亮監督(43)の続投を明言。来季は同じ体制下でJ1復帰を目指す。安達監督は「このクラブのままではJ1の舞台では戦えないという現実を受け止め、J2からはい上がりたい」と涙。MF大久保は「1年間やりたいサッカーができなかった。でも、もう1回やったらいい」と言った。

 J2降格で強化費は下方修正され、高年俸選手の流出は避けられない。DF伊野波、MF野沢らに対して国内の他クラブが獲得に乗り出す可能性が高い。降格の次は、主力の大量流出に直面する。【福岡吉央】