熊本合宿は試合漬け-。札幌が3月3日のJ2開幕までの4週間で、6試合前後の練習試合を予定していることが19日、分かった。財前恵一新監督(44)が選手の特長を実戦の中で把握したいという意向を持っており、合宿期間は短縮も徹底した対外試合で磨き上げ、開幕に間に合わせる。

 財前イズムを全面的に押し出していく。石崎監督が指揮を執った4シーズンで、開幕前の実戦が最も多かったのは09年と12年の7試合。グアム1次合宿中から6、7週かけて実戦を重ねた。じっくり仕上げられた今季までと異なり、来季は緊縮財政のため、グアム合宿が中止。熊本合宿1回で、期間は2月4日から開幕まで約4週間しかないため、実戦重視の合宿で戦力の見極めとチーム熟成作業を並行させていく。

 財前新監督もクラブ側に「なるべく試合をやって選手を見てみたい」と希望しており、今後は意向に沿って試合を組み込む。相手はJ2昇格が決まった長崎や福岡、大分、北九州など合宿地の九州クラブや、同じ九州で合宿を予定しているJFL金沢などを中心に調整していく。

 2月4日スタートの熊本合宿は、最初の数日は慣らし期間。実質的に初戦は同9日以降、ラストマッチは遅くても同27日前後となる。19日前後で5、6戦。多くて3日に1戦ペースという意図的な試合漬けで、財前札幌を完成させる。【永野高輔】