「前半改善令」導入-。J2札幌の財前恵一監督(44)が10日、連敗脱出のポイントとして前半の戦い方の修正を掲げた。前節7日の岡山戦まで、今季は前半に得点した試合がゼロ。14日の徳島戦(札幌ドーム)に向け、試合開始から100%で入れるよう、ゲームプランの伝達方法、選手の気持ちの持ち方などを今日11日の練習前ミーティングで話し合い、詰めていく。

 大事なゴールを勝利に結びつけられない原因は、出足の鈍さにある。今季前半無得点のクラブは、J2全22チームで7戦未勝利無得点の最下位岐阜と札幌のみ。それだけに財前監督は「特に敵地の前半が悪い。移動の影響などもあるのかもしれないので、明日のミーティングで詰めてみたい」と改善を示唆した。

 指揮官自身も意識を変える。「僕が試合前に、相手の出方を見ながら、という感じの言い方をするのが良くないのかもしれない。そういうことも含めて、話ができれば」。選手の姿勢だけでなく、現場トップの伝え方にも気を配る。

 前節岡山戦は今季初めて1戦2得点と攻撃面の進化は見られた。「負けている状況から逆転できたのは収穫。後半で立て直せるということは、前半からできていればもっとできる」。病巣にメスを入れ、3戦ぶり勝ち点3につなげる。【永野高輔】