ゲームキャプテンが偉業に挑む!

 J2札幌MF岡本賢明(25)が24日、明日26日の水戸戦(札幌厚別)での4試合連続ゴールを目標に掲げた。過去、外国人選手は07年ダビら4選手がマークしているが、日本人選手で達成すれば史上初となる。チームトップ5得点と好調な17番の4連発で、今季札幌厚別初の勝ち点3を呼び込む。

 5月最終戦は“岡本祭り”で締めくくる。この日の札幌・宮の沢での紅白戦では左MFに入り、キレのあるドリブルでチャンスメーク。途中で右太もも裏に張りを訴えて外れたが、最後のシュート練習で無事、復活した。「足の方は大丈夫。試合には影響ない。チームが勝つために、貪欲に得点に絡んでいきたい」と4連発を見据えた。

 クラブも記録達成を期待している。チーム練習を視察した野々村社長は「3発で満足かい。まだまだだよ。ここで4発いったら大したものだ」と、あえてプレッシャーをかけた。かつてエメルソン、ウィル、ダビら達成したのは昇格に貢献した英雄ばかり。日本人初の快挙に向け、岡本も「どんどん点を取ることで、自分の調子を上げてきたい」と意気込んだ。

 不調だった開幕時から一転、すっかりチームの得点源になった。熊本合宿中はコンディションが上がらず、開幕千葉戦は本職サイドハーフの先発を後輩の古田、新人神田に譲った。そんなとき、厳しい声で鼓舞したのが、この日ハッパを掛けた野々村社長だった。「ヤス(岡本)がだらしない」。社長直々のゲキに「期待を感じた。早く結果を出したかった」と奮起し、開幕4戦目の松本戦で初先発初得点を挙げると、その後もゴールを積み重ねてチームトップに躍り出た。

 現在自身最多5得点も、ここで歩みを止めるつもりはない。「結果が出ることで自信になる。開幕はうまく調子を合わせられなかったが今、とても状態がいい」。11年7月16日、同じ厚別の水戸戦でV弾を挙げた。験のいい相手、会場で4連発を決め、さらなる高みを目指す。【永野高輔】

 ◆4戦以上連続で得点した札幌の選手

 FWバルデスは97年5月15日の大塚戦(5○1)から4戦、同6月27日山形戦(3○0)から6戦、98年5月5日神戸戦(3○2)から5戦連続。00年FWエメルソンは3月12日鳥栖戦(4○0)から5戦、4月30日水戸戦(2○0)から5戦連続。01年FWウィルは8月18日東京戦(2●5)から4戦、07年ダビは10月26日川崎F戦(1●3)から4戦連続で得点している。J2では京都FW黒部(現富山)が01年に記録した7戦連続が最長。