道産子FWの1発で、道内リーグ節目の1勝を決める。J2札幌は今日22日、札幌厚別公園競技場で岐阜と対戦する。2戦連続先発が濃厚なFW横野純貴(23)は、今季ホーム初得点での勝利を約束した。道内でのリーグ戦は現在149勝。札幌の道産子最年長FWが、5月6日北九州戦以来1カ月ぶりの得点で、メモリアル150勝目を呼び込む。

 本拠地節目の1勝は、地元北海道・北広島市生まれの9番がたたき込む。札幌・宮の沢で21日に行われたシュート練習で、横野は得意のダイビングヘッドに磨きをかけた。あと1勝に迫った道内150勝へ向け「チャンスは、しっかりゴールで応えないと。地元の節目。北海道の選手として点を取って勝利につなげたい」と意気込んだ。

 強運ぶりを発揮する。初先発の5月6日北九州戦では今季初ゴールを挙げ、2-1の勝利に導いた。2度目の先発となった15日の前節富山戦では、プロ初のホームフル出場を果たして1-0勝利に貢献した。先発2戦2勝。「自分が先発したら勝つという、そういう流れをつくれる選手になりたい」と気を引き締めた。

 ゴンと“ゴン2世”を手本に、勝負どころの1発を狙う。昨年まで札幌に在籍した元日本代表FWの中山雅史氏からは今季、背番号9と精神的なひたむきさを受け継いだ。さらに現代表で風貌とプレースタイルが似ていることから“ゴン2世”と呼ばれるFW岡崎慎司からは、ゴール前での動きを学び取っている。

 得点した11日W杯アジア最終予選のイラク戦、19日のコンフェデレーションズ杯イタリア戦はDVDに録画し、何度も見直して頭に焼き付けた。「どんなときもあきらめずに点を取りにいく姿勢やクロスへの入り方、ともに学ぶところが多い」。うまさはなくても最後まで走り抜き、チームが厳しいときに点を決める。それが目指すストライカー像だ。ゴールした試合は3勝1分け無敗と験もいい。ダブル“ゴン流”をピッチで体現し、初の本拠2連勝につなげる。【永野高輔】