J2札幌の財前恵一監督(45)が21日、プレーオフ圏“食らいつき三策”を発令した。チームは今日22日、同圏争いのライバル、4位長崎と札幌厚別公園競技場で対戦する。残り9戦で6位京都と勝ち点6差と、今節の勝敗で状況は大きく変わる。2戦連続ロスタイムの失点で勝ち点を取りこぼしており、3戦ぶり勝利に向け、指揮官は、3つの約束事を掲げた。

 同じ過ちは繰り返さない。土壇場の失点で岡山戦では追いつかれ、栃木戦は勝ち越しを許した。「リスク管理として、選手には球際の寄せがぬるいと伝えた」。組織プレーとはいえ、戦いの基本は1対1にある。まず戦う姿勢をあらためて意識付けさせた。

 次に試合の入りと、締めの時間帯の集中。札幌の失点は後半開始15分(11)と終盤15分(12)が多い。対する長崎は逆に得点が、後半開始15分(8)と終盤15分(11)に多い。「しっかり試合に入ること。そして最後まで集中を切らさないこと」と強調した。

 そしてホーム必勝を徹底させる。残り9試合中6試合が本拠地と、終盤に向けた好材料がある。「残りのホームは6戦全勝でいきたいよね」。熱いサポーターの力を追い風にして、札幌が逆境をはね返す。【永野高輔】