<J1:鹿島3-1大分>◇第27節◇28日◇カシマ

 最下位大分は崖っぷちで踏みとどまった。昨年9月29日、7試合を残して降格が確定した札幌より1日早い“史上最速降格”目前だった。この日は鹿島に逆転負けし5連敗となったが、15位甲府が敗れたため降格を逃れた。

 ただ降格危機は続く。大分は10月5日の次節C大阪戦(大銀ド)は負けた時点で降格が決定する。さらに勝ったとしても、甲府が勝てば降格が決まる厳しい状況だ。だが田坂和昭監督(42)は「首の皮が1枚つながった。だが負ければ今シーズンの結果が出てしまう。C大阪戦に勝てる準備をしたい」と気持ちを切り替えた。

 選手も前を向く。後半7分、MF為田のパスカットから生まれたチャンスを先制ゴールにつなげたFW森島も「しっかり前に進むしかない。勝つことでサポーターに誠意を見せる」と気合。最後まであきらめない気構えを見せた。【菊川光一】