最年少選手会長誕生!

 J2札幌MF荒野拓馬(20)が来季、新選手会長に就任することが3日、分かった。20歳の選手会長は、22歳で就任した現会長で、今季限りで退団するGK曵地裕哉(23)を抜く最年少となる。今季はJ初得点を決めるなど、主力選手に成長。高校2年だった10年に17歳6カ月4日の最年少出場を果たした生え抜き成長株が、来季はピッチ内外でクラブの顔として働く。

 伸び盛りの荒野が、新ミッションに挑む。この日までに曵地会長から、来季の新会長に指名され「分からないことも多いが、先輩に聞いて覚えていきたい。サッカー以外のことも吸収できるように」と意気込んだ。今季は7月7日の福岡戦でJ初得点を決めるなど、リーグ中盤から主力に定着。古辺フィジカルコーチが「若手で今季、特に自覚が芽生えた1人」と評価する真摯(しんし)な姿勢を、選手会活動にも生かす。

 広島FW佐藤寿人会長をトップとする日本プロサッカー選手会の会議に定期的に参加し、チャリティー活動や、選手の待遇改善などの話し合いにも顔を出す。クラブの垣根を越えた横のつながりも増えるだけに「いろんなことを学んで選手としての成長につなげたい」と前向きに話した。

 前日2日には道内スポーツ4クラブ合同での「いじめ根絶ポスター」撮影に、クラブ代表として参加。既にクラブの顔として歩み出しており、今後は選手会会長としても積極的に前面に出ていく。

 ◆日本プロサッカー選手会(JPFA)

 日本国内のクラブに所属するプロ選手(一部の外国人選手を含む)と海外クラブに所属する日本人プロ選手が会員となっている。選手の立場で活動し、発言する組織として96年4月に「Jリーグ選手協会」として発足。10年に現在の名称に変更された。現会長は広島FW佐藤寿人。Jリーグ全40クラブの支部長として選手会長を置き、選手の地位向上に関する問題についての意見交換や提言、合同トライアウト開催、全国各地でのチャリティー活動などを行う。