世界に広めよう赤黒の輪!

 J2札幌が、ACミランなど海外の赤黒クラブと連携し、世界的な提携プランを検討していることが12月31日、分かった。昨季は東南アジア2クラブと提携し、アジアに踏み出した。「北海道とともに、世界へ」のスローガンに掲げている通り、将来的なビジョンは世界進出にある。ミランにはMF本田圭佑(27)が移籍し、交渉中の小野伸二(34)のウエスタンシドニーも赤黒。意外な縁をキーワードに、夢プラン実現に動きだす。

 野々村芳和社長(41)は赤黒プランについて「世界のどのクラブとも、常にいろんな可能性を考えている。クラブとしていいと判断したことはどんなことでもやっていきたい」と話した。現時点ではプランの段階だが、既に13年はタイ1部コンケーンFC、ベトナム1部ドンタム・ロンアンFCと提携するなど東南アジア戦略を進めてきた。これからはアジアだけでなく、その目を欧州、南米などグローバルに広げていく。

 クラブ関係者も「色だけで決めるわけにはいかないが、赤黒というつながりを何かに生かすことは大事」と言う。本田のミラン移籍だけでなく、獲得を目指す小野が在籍するウエスタンシドニーも同じチームカラー。フランクフルトには乾が在籍する。日本と結びつきが深いクラブは多く、新プランに踏み出すきっかけは十分にある。

 検討されているのは若手の練習参加や親善試合の実現。今オフはMF荒野がメキシコ1部トルーカ、DF奈良がスペイン2部サバデルに練習参加した。強豪クラブと手を結べば、技術的なレベルアップや、有望な若手選手を世界にPRする機会にもなる。親善試合に関しては、小野獲得が決まれば、札幌ドームでの「本田対小野」実現も夢ではない。コラボグッズによる販売収入なども含め、確実に営業収益を拡大させる夢プランになりそうだ。