<J1:G大阪0-1浦和>◇第1節◇1日◇万博

 浦和DF槙野智章(26)が攻守にわたる活躍で、完封勝利に貢献した。前半43分。CKのこぼれ球をMF阿部がシュート。ゴール前5メートルと絶好の位置にいた槙野が右足で押し込み、そのまま押し切った。「練習通りの形。ピッチの上で結果を示せて良かった」。初戦の結果にまずは安堵(あんど)した。終盤には2点目を取りに行きたい気持ちを封印し、守りに比重を置いて無失点勝利にひと役買った。

 オフシーズンはスポーツ、バラエティーとテレビ番組に出まくった。年明けにはタレント水沢アリーとの交際でメディアを騒がせた。試合前に浦和応援席から「結果で示せ」と横断幕が掲げられた。それを見ていた槙野は「オフには厳しい声も聞いた。あの横断幕は自分のことだと思って人一倍のプレッシャーを感じてプレーした」と言う。

 今季初ゴールを誰にささげたいか、と聞かれれば「当然サポーターと監督でしょ」と苦笑い。ペトロビッチ監督は「ゴールは良かったが、もっとサッカーに集中できる」と冗談を交えて祝福した。結果を出し雑音までも完封した槙野が、8年ぶりのリーグ優勝へ浦和を引っ張る。【高橋悟史】