右足首ねんざで離脱していたJ2札幌DF前貴之(20)が5日、大津町運動公園球技場での練習で完全合流した。開幕先発候補も直前の2月28日の練習で負傷し、出場を断念していた。昨年から2年連続の開幕目前での負傷離脱。悔しい思いをバネに、9日のホーム開幕山形戦(札幌ドーム)のメンバー入りを狙う。

 2日の磐田戦は熊本の宿舎でテレビ観戦した。直前まで当確だった開幕切符を逃した分、山形戦でメンバーに入るため、自分の中でイメージを高めたかった。「奪ったあと、1本目のパスでミスが多かった。もし出るチャンスがきたら、チームの修正点や、試合の状況を見ながらプレーができるようにしたい」。課題をインプットし、財前監督にアピールする。

 山形戦は恩師との直接対決だけに、思い入れも強い。高校3年の11年にJデビューした際、起用してくれたのが山形の石崎監督だった。「石さん相手だし、本当に出たい。がつがつやられましたからね」。12年はレギュラーに定着しかけたが、13年は右足首を手術し公式戦3試合にとどまった。まずはホーム初戦で白星に貢献し、雪辱の1歩を踏み出す。【永野高輔】