J2札幌GK李昊乗(24)が4日、公式戦通算50戦目となる今日5日の松本戦(札幌ドーム)での完封を誓った。今季はGK金山隼樹(25)が開幕3戦に出場し、1勝1分け1敗で4戦目から李に交代した。チームでは3試合の結果を判断基準としており、李は現在2戦1勝1分け。勝負の3戦目は、多彩なセットプレーを武器にする反町松本を封じ、ライバルを1歩リードする。

 

 この日の李は、札幌ドームでのPK練習で、FW都倉の強烈なシュートを右横っ跳びでストップ。判断、反応ともに万全で、松本戦に向け「集中してプレーし、チームの勝利に貢献したい」と気を引き締めた。

 今季初出場の北九州戦で完封、前節京都戦は1失点でのドローだった。ライバル金山も開幕磐田戦で完封し、山形戦が1-1。2戦目まで、ほぼ同じ結果が出ており、競り合う2人の判断基準は3戦目の内容次第となった。「チームにもホスンにも大事な試合。特に今回の相手はセットプレーがうまいので」と赤池保幸GKコーチ(39)。李にとって反町監督が編み出すトリッキーなセットプレーを冷静に抑え込めるかが、定位置固めのカギになる。

 両親のためにも試合に出続けたい。12年に左アキレスけんを断裂した際、父スンウンさんはヒョンサン、母ミジャさん(ともに47)はボミンと名前を変えた。ピッチに立てず、苦しむ息子の運気を変えるためだった。「いろいろ助けてもらっている。僕は試合で頑張らないと」。ゴールもレギュラーも守り抜き、最後はJ1昇格で恩返しする。【永野高輔】