3つの「くまライン」で苦手熊本を討つ!

 J2札幌は今日6日、ホーム札幌ドームで熊本と対戦する。FW工藤光輝(22)が1トップでプロ初先発、DF松本怜大(23)が左サイドバックとして3戦ぶりに先発復帰する。昨季2連敗の難敵を前に、頭文字「く」と「ま」の選手が工藤、松本、櫛引、前田と初めて2ペアそろった。野性味あるKUMAカルテットを起点に、熊本から11年以来3年ぶり勝利を狙う。

 目には目を、クマにはクマを-。3戦未勝利と苦しむ中、財前恵一監督(45)が斬新なメンバー交代に踏み切った。新人工藤の初先発について「前田との相性を考えた。相手背後に向かうプレーに期待したい」と説明。工藤は「相手の急所を突く。前田君が前を向いたらゴールに向かう」とトップ下前田との第1のくまラインを頭に描いた。

 松本は4月26日の岡山戦で退場して以来の出場。昨年4月28日の熊本との前回対戦は後半途中に出場、オウンゴールを献上し敗れただけに「勝利に貢献したい。これがラストチャンス」と雪辱を誓った。初先発の工藤は札幌U-18の1年後輩でもある。特長は熟知しており「がむしゃらなタイプ。クロスを放り込めば飛び込んでくれる」と左サイドからの第2「くまライン」でチャンスメークする。

 センターバック櫛引もつめを光らせる。「ボールを持ったら、まず前田君を見る。工藤君が動いていたら1発、DF裏も狙いたい」。苦境を脱出するため結成された縦横無尽、長短自在の「くま3ライン」。ゴールデンウイークはまだ未勝利だが、最終日こそは楽しむベアー。【永野高輔】