初勝利へのテーマは「BAR(バル)」!

 J2札幌は今日20日、正田醤油スタジアムで群馬と対戦する。初陣ドローに終わったバルバリッチ監督(52)は2戦目に向け、両サイドを生かしながら、積極的に前に出る動きをチームにインプット。「BROADLY(幅広く)」「AGGRESSIVELY(積極的に)」「RUN(走る)」と3つのキーワードを武器に就任1勝を狙う。

 札幌・宮の沢での19日の直前練習で指揮官は、ボールを保持した選手に日本語で「広げろ、広げろ」と激しくゲキを飛ばした。引き分けに終わった岐阜戦はサイドバックの攻撃参加が少なく、苦戦を強いられた。課題を糧に今度は、主導権を握る一策として、サイドから縦、さらに逆サイドへの展開を基本形として形づける作業を重視した。

 前日18日の練習後にも、右サイドバック上原慎に「縦への速さを生かせ」とアドバイスしていた。左翼の上原拓は新体制の規律として「可能な限り高い位置で受けて仕掛ける。無理な場合は逆サイドに動かせるように」と整理した。両翼に広くボールを動かしながら前進することで、相手DFの網の目を広げ、中央が空けば、そのスキも突いていく。

 残り11戦。就任時に全勝を掲げていただけに、2戦目こそは勝ち点3が欲しいところ。かつてJ1昇格に導いた岡田、三浦、石崎の3監督は2戦目で初白星。バル体制も2戦目で結果を出し、プレーオフからの昇格を目指す。【永野高輔】