J2札幌FW内村圭宏(30)が10月31日、今日1日のアウェー東京V戦での8戦ぶりゴールを約束した。昨季17得点のエースも、今季はまだ5得点。昇格した11年は、残り4戦で4ゴールを挙げJ1に導いた主砲の“追い込み弾”で、勝ち点2差に迫ったプレーオフ(PO)圏入りと、クラブのリーグ通算300勝の同時到達を狙う。

 思い出の地、相手との対戦でスイッチを入れ直す。大分時代の05年12月3日、今回と同じ味の素スタジアムでの東京V戦でJ初得点を挙げた。「相手もピッチも、あの頃からいいイメージ」。東京V戦は愛媛での2点と札幌での2点を含め計5得点と、移籍しても変わらず相性がいい。今季は左足首、右太もも裏、首痛と、復帰するたびに違う箇所を負傷して離脱を繰り返しただけに「このままじゃ終われない。ここから仕事をしたい」と前を向いた。

 前節湘南戦はFW都倉が札幌のリーグ1000号を決めた。好調な後輩の活躍に、J通算700、800号と、連続して札幌史に名を刻んできた節目男も黙ってはいない。「300勝は自分が決めて達成したいね」。13番のお目覚め弾で、メモリアル勝利に導く。

 PO圏6位に浮上するには東京V戦に勝つのは最低条件。同じ勝ち点の7位山形が勝った場合、得失点差の5ポイント差を詰めなければならない。残り4戦、チームトップ11点の都倉だけでなく、エース内村の復活で、白星も得点も積み上げていく。【永野高輔】

 ◆札幌が第39節でプレーオフ圏に浮上する条件

 前節終了時点で札幌は勝ち点55の8位。東京Vに勝利して勝ち点を58に伸ばすことが最低条件。なおかつ6位大分(現在勝ち点57、対岐阜)、7位山形(同55、対熊本)が引き分け以下で6位浮上。山形が勝利し、勝ち点58に伸ばした場合、山形が得失点差で5ポイント上回っているため、札幌は大量得点での勝利が必要。