新婚パワーでゴール量産!

 J2札幌のFW内村圭宏(30)が、2シーズンぶりとなる「チーム得点王」奪還を誓った。13年は札幌の日本人記録を更新する17得点を挙げたが、昨季は29試合5得点にとどまった。昨年12月25日には福岡市在住の一般女性と結婚。伴侶のサポートを得て精神的にひと皮むけた13番が、今季FW陣をけん引する。

 内村が、家族の分もゴールを奪い、稼ぐ。昨年12月、30歳のクリスマスに男のけじめをつけた。「もう1人じゃないからね。守る者もできたし、楽しいことばかり。大きなモチベーションになる。しっかり稼がないと」。11年以来4シーズンぶりの昇格へ、FW最年長が決意を固めた。

 今年は爆発イヤーだ。愛媛時代の09年に18ゴールと、自身初の2ケタ得点をマーク。その後は11年に12、13年に17点と、隔年で2ケタ得点を記録してきた。本来は連続して量産したいところだが、昨季は左足首に始まり、右太もも、首と立て続けに負傷し、ペースが上げられなかった。「散々だったから今は偉そうなことは言えない。でも毎日一生懸命やって、しっかり得点を増やせるようにしたい」と雪辱を期す。

 沖縄合宿は初日から6日間、フルメニュー消化と、順調にきている。昨年は、13年に負傷した左足首痛の回復が長引き、沖縄1次合宿は、別メニュースタートだった。2日目に全体合流も4日目に再離脱。開幕戦は間にあったが、左足首をかばってプレーを続け、逆足の右太ももを負傷した。悪循環だった14年を振り返り「今年はケガなく最初からできるのがありがたい。しっかり状態を上げていきたい」と慎重に話した。

 心の支えとなってくれるパートナーができた。ナザリト、都倉ら強力なライバルも出てきた。心身ともに充実した中で、15年の内村は、再爆発の準備を整えていく。【永野高輔】

 ◆内村圭宏(うちむら・よしひろ)1984年(昭59)8月24日、大分県出身。大分高-大分-愛媛-札幌。Jリーグ初出場は03年J1第6節C大阪戦、初得点は05年J1第34節東京V戦。J1で57試合4得点、J2で237試合67得点。174センチ、67キロ。