[ 2014年2月20日22時57分 ]新千歳空港でメダルをお披露目する清水(左)と伊東(撮影・奥村晶治)

 ジャンプ団体ラージヒルで銅メダルを獲得した伊東大貴(28=雪印メグミルク)ら日本代表の団体メンバーが20日、ドイツ経由で帰国した。

 空港では「兄貴的な存在」と慕う葛西と並び会見に臨んだ。五輪直前に左膝裏を痛めたことを振り返り「ソチに入った時には、ひざが曲がらない状況だった。『(出場は)厳しいです。ノリさん(葛西)だったらどうしますか?』と聞きました」と同部屋の葛西に相談したことを明かした。

 「ノリさんは『ここまで来たら、痛み止めを飲んででもやる』と言ってくれました。それで目が覚めた。やれることは何でもやろうと」。個人ラージヒルから戦線復帰し、団体の2回目で再負傷したが、チームに銅メダルをもたらした。「本当に苦しいこともあったけど、たくさんの方々に助けてもらって、メダルが取れた。思い出しても涙が出そう」とぐっとあごを引いた。

 「本当のことを言うと、そういう責任は感じたりします」と、葛西を安心して引退させるくらいの大黒柱に成長したい、という考えもある。しかし「41でもフィジカルは僕たち以上。ノリさんが気持ちが切れて引退するなら仕方ないとも思うけど、そういう様子がまったくないので安心してます」としばらくは兄貴分との共闘で、世界の頂点を目指すつもりだ。