「ハーモニー大作戦」で4連覇-。第94回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)の監督会見が10日、都内で行われ、出場21チームのエントリー選手(各16人以内)が発表された。10月出雲が2位、11月全日本が3位。ともに出遅れが響いて優勝を逃した青学は4連覇に向けて、個の力をまとめて調和させることが必須。原晋監督(50)はワクワク、ハッピー、サンキューに続き「ハーモニー大作戦」と命名した。

 断トツの優勝候補ではない。昨季3冠の青学大だが、今季まだ無冠。箱根は、10月の出雲優勝の東海大、11月の全日本優勝の神奈川大との三つどもえが予想される。4連覇へ崖っぷちに立たされた原監督が命名した恒例の作戦名は「ハーモニー大作戦」だった。

 ともに出遅れた出雲は1区8位から2位、全日本は1区11位から3位まで順位を上げている。原監督は「音程を狂わす人間がいた。(監督の)指揮も良くなかった。でも盛り返す力があることは事実。箱根は1区からリズム良くいきたい」と作戦の狙いを説明した。

 一昨季の神野、昨季の一色のような大エースはいない。「大太鼓はいないが、10区全体で調和させるように指揮したい」。昨季山登り5区を走った貞永(4年)はメンバーから漏れている。原監督は、昨季8区区間賞で、10代日本歴代最高記録を持つ下田の5区起用を示唆するなど、自らの「ハーモニー」タクトに自信を持つ。

 先月、和田アキ子のデビュー50周年記念コンサートを鑑賞。「声量がすごかった。昨日のミーティングで“(優勝して)青山のチャペルの鐘を鳴らすのはあなたたちだ”と話した」。例年通り、明るく楽しく優勝を狙う。【田口潤】