全国都道府県対抗男子駅伝が20日、広島・平和記念公園発着(7区間48キロ)で行われる。2年ぶりの入賞を目指す静岡県代表の命運は、1区(7キロ)と5区(8・5キロ)を任される2人の高校生、小沢大輝(韮山高3年)と鈴木創士(浜松日体高3年)が握りそうだ。

1、4、5区を高校生、2、6区を中学生、3、7区を大学生、社会人が走る中で、悔しさを知る高校生に注目だ。1区出走が有力の小沢は、深良中3年時の16年に2区を走って区間7位。「走ってて楽しかった」と振り返る。昨年も県代表に選ばれたが補欠となり、補助員や練習相手といった裏方仕事に徹した。「悔しかった。この気持ちを翌年につなげなきゃと思いました」。昨年12月の全国高校駅伝で、1区を区間14位も納得していない。「リベンジしたいです」と力を込めた。

鈴木は2年連続3度目の出場。昨年は1区を任され、区間16位に終わった。「本当に悔しかった。今年はその借りを返したい」。昨年11月、自身最後の高校駅伝で小沢率いる韮山に敗れた。全国大会は現地で観戦。レース前の強豪校の選手たちを見て、強さの秘訣(ひけつ)を感じ取った。「みんな終始笑顔だった。ピリピリした中でも余裕があるように見えた。自分も大舞台でこそ、リラックスして臨みたい」。

4月から小沢は明大に、鈴木は早大に進学予定。正月の箱根駅伝で先輩となる選手たちの走りから刺激を受けた。小沢は「(明大の)阿部(弘輝)さん(3年)のような走りをして、力を出し切りたい」。鈴木は「どの区間でも、良い意味で流れを変えられるような走りをしたい」とそれぞれ、高校生活ラストランを広島で迎える。【河合萌彦】