<陸上:ダイヤモンドリーグ第12戦:バーミンガムグランプリ>◇26日◇バーミンガム

 この日はロンドン五輪個人種目の金メダリストが12人出場し、そのうち5人が敗れる波乱の大会だったが、ロンドン五輪で勝てなかった選手が頑張ったともいえた。

 その代表が女子100メートルで銀メダルだったカルメリタ・ジーター(32=アメリカ)だろう。シェリーアン・フレーザープライス(25=ジャマイカ)に五輪と同じようにスタートでリードされたが、慌てずに中盤で追いつくと、得意の後半で金メダリストを突き放した。優勝記録の10秒81はシーズン自己2番目の好タイム。フレーザーには五輪後2連勝だ。

 「私たちは戦うためにここに来ているんです。でもそれは、シェリーアンに敵対するというよりも、お互いにそれを楽しんでいるんでしょうね」

 同じように五輪後のダイヤモンドリーグで2連勝したのが女子400メートル障害のカリース・スペンサー(25=ジャマイカ)。ロンドン五輪では4位だったが、23日のローザンヌ大会に53秒49のシーズンベストで勝つと、今大会も53秒78で五輪金メダリストたちを抑えた。

 世界陸上でも2大会連続4位とメダルがあと1歩で取れない選手だが、ダイヤモンドリーグは2010年、2011年ともに4勝して年間チャンピオンに輝いている。今季も年間のポイント争いでトップに立ち、最終戦を残して3勝している。