<岐阜国体:陸上>◇7日目◇5日◇岐阜長良川競技場

 女子少年B走り幅跳びは天城帆乃香(浜松天竜中3年)が5メートル87で優勝した。2位以下の選手はほとんど追い風だったが、天城だけが向かい風2.6メートルのなかでの記録。風の条件が良ければ6メートルを大きく超えていた跳躍だった。

 だが、「今日は優勝より記録を出したかった。優勝した感じがしません」と天城は不満顔。目標としていたのは6メートル19の中学記録で、日本記録(6メートル86)保持者の井村久美子(31=iDEAR)が“天才少女”と呼ばれていた1995年にマークした。

 その後誰も近づけなかった記録だが、天城は今年8月に6メートル11を跳び8センチと迫っていた。100メートルでも11秒95と、今季中学1位の記録を持つ。井村と同じようにスピードが魅力の選手で跳躍関係者の期待も高い。「池田選手(井村の旧姓)の記録は必ず跳んで、悔いのないように中学生活を終えたい。卒業後は4年後のリオ五輪に出られるように頑張りたい」

 それを期待できる素材の選手であることは間違いない。