陸上男子100メートルで日本人初の9秒台の期待がかかる桐生祥秀(18)が5日、埼玉・川越の東洋大川越キャンパス内にある陸上競技場で、練習を報道陣に公開した。翌6日に東洋大入学式を控える仲、リレーのバトンパス練習などで汗を流した。

 3月1日の京都・洛南高卒業式後も、米国合宿や、自宅の滋賀・彦根からの引っ越しなどに追われた。東洋大での練習は、この日が3回目。練習後に初めて、東洋大のジャージーを上下に着用した。入学式を、まだ済ませていないこともあり「大学の雰囲気は、やっぱり違いますね。でも、まだ東洋大(の学生)という感じはしませんね」と、笑いながら話した。

 「1からのスタート」と初心に戻る桐生に、やはり就任したばかりの土江寛裕コーチ(39=東洋大法学部企業法学科准教授)も「彼がどんな練習をやりたいのか。今年は彼のやりたいやり方で、私はそこにアドバイスしようと思います」と、見守る方針。自己ベスト10秒01を超える夢の9秒台へ、新たな第1歩を踏み出した。