早くも火花バッチバチ。来年の世界陸上(モスクワ)代表選考を兼ねた福岡国際マラソン(2日、平和台陸上競技場発着)の記者会見が11月30日、福岡市内のホテルで行われた。注目はロンドン五輪代表の“プロランナー”藤原新(31=ミキハウス)と埼玉県庁職員の“公務員ランナー”川内優輝(25)の今年2月東京マラソン以来の再戦。期待通りの舌戦を展開し、会見場を盛り上げた。

 川内との戦いを制して五輪切符を手にした藤原だが、ロンドンでは45位と惨敗した。五輪後は「バーンアウト(燃え尽き)状態」。その気持ちをレースに向かわせたのが川内の存在。「川内は意識してません!

 は冗談で、川内と戦いたいから福岡に出るのが正直なところ」と明かした。

 「東京では相手にならなかった」と完敗を認める川内もリベンジに燃える。「何回か練習した中では(藤原を)上の存在と思ってないんで」と発言し会見場は爆笑に包まれ、藤原もたまらず苦笑いした。川内は今回も「2時間7分を目指したい」と目標タイムを明確に設定。2時間7分台で日本選手トップなら代表に内定する今大会、藤原に勝ち、モスクワ行きを勝ち取る。【実藤健一】