<陸上:京都選手権>◇13日◇西京極◇男子100メートル

 男子100メートルで日本人初の9秒台を狙う桐生祥秀(17=京都・洛南高3年)が、世界での勝負に向けて再スタートを切った。京都選手権の同種目に出場。予選1組で向かい風0・1メートルの中、勢いよく飛び出した。中盤から流して10秒83の全体1位フィニッシュ。準決勝は棄権して大会を終えた。

 「今日は練習の一環として出ました。当初から走っても2本だった。スタートの感覚をつかむためにレースを1本経験したいと思った。スタートの感覚をつかめたので棄権しました」

 6月30日には世界最高峰のダイヤモンドリーグ、バーミンガム大会(英国)に出場した。初の海外レースは予選10秒55で、16人中16位だった。洛南高の奥村顧問は「バーミンガムは悪いイメージで終わっているので、それを払拭(ふっしょく)するために、という感じです」と説明。次戦となる高校総体(30日開幕、大分)、世界選手権(8月10日開幕、モスクワ)に向けて走りを再確認した。

 「7月はトレーニング中心で順調に進んでいます。インハイに向けて心身ともにベストの状態にしたい」と、「ジェット桐生」がスパークする。【益田一弘】