04年アテネ五輪の自転車競技チームスプリント銀メダリストで2度のKEIRINグランプリ(GP)覇者の伏見俊昭(39=福島)がゴールインした。お相手は三重県松阪市在住の一般女性で4月10日に婚姻届を提出した。挙式、披露宴は年内を予定しているが日取りなどは未定。

 11年3月の東日本大震災の影響で避難と練習地を求めて松阪市に移住した。当初は練習環境の激変などもあり低迷したが、同年8月の全日本選抜を制し、通算5度目のG1優勝を飾るなど被災地からの復活をアピールした。現在も開催などに応じて出身の福島県白河市と、松阪市で交互に練習を行っており、その新天地で新婦も獲得した。

 今年3月のG1日本選手権では1予で落車に乗り上げ、落車負傷で棄権、欠場に追い込まれるアクシデントに見舞われた。再起途上の中で今日7日に松坂G3の前検を迎える。新婦の地元であり、伏見にとっても新居を構える準地元G3となるだけに巻き返しへ向けて気合が入る。

 輪界トップスターの中では大物独身会の会長的存在だったが、その地位もついに返上することになった。「人生の伴侶を得て、これからも頑張りたい」と、二人三脚で通算6度目のG1王座、3度目のGP王者を目指す。

 ◆伏見俊昭(ふしみ・としあき)1976年(昭51)2月4日、福島県白河市出身。白河実業高卒。競輪学校75期生として在校28位で95年4月伊東デビュー。01年ふるさとダービー函館でG2初優勝し、同年G1オールスターを初制覇、同年の平塚GPで初出場初Vを飾る。07年立川GP優勝。11年8月の全日本選抜で5度目のG1タイトル制覇。通算成績は1469戦444勝。通算獲得賞金は15億1665万7843円。181センチ、88キロ。血液型O。