<自転車:ツール・ド・フランス>◇第14ステージ◇19日◇グルノーブル〜リズール◇177キロ

 ラファル・マイカ(24、ポーランド=ティンコフ・サクソ)が、山頂ゴールの山岳ステージを逃げ切りで制した。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップから24秒遅れの2位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 1級山岳のリズール峠の上りに入り、残り11キロで逃げ集団からアレサンドロ・デマルキ(イタリア=キャノンデール)が抜けだしたが、それに追いついたマイカは残り8・4キロで加速。デマルキを引き離し、追走してきたニバリらから単独の逃げを決めてチームに今大会初勝利をもたらした。

 ゴール前では小さくガッツポーズしたが、ジャージーの前ははだけたまま疲れ切った様子でフィニッシュしたマイカは、「とてもハッピーだ。少し疲れたけどね。最初の週は冷静だったが、アルベルト(・コンタドール)が去ってからは心が痛んでいた」と話した。マイカはこれがプロ初勝利で、ツールでは1993年のゼノン・ヤスクラ以来、ポーランド人2人目のステージ優勝者となった。

 メーン集団にいたニバリは残り4キロでアタック。総合2位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)らを置き去りに、2位集団にいたホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)もあっという間にかわして再び強さを見せつけ、トップから24秒差の2位でゴール。トップから1分24秒差の10位でゴールしたバルベルデとの差を4分37秒と開いた。

 26秒遅れの3位はニバリのアタックに反応し、併走したが最後は突き放されたジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R・ラモンディアル)が入った。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は25分24秒遅れの129位で、総合は2時間12分51秒遅れの79位。