男子66キロ級で、元世界女王の山本美憂(40)の長男アーセン(18=GSA)は準決勝敗退となった。

 前日に1回戦をテクニカルフォール勝ちで制し、この日は2回戦から登場。順当に勝ち進んだが、準決勝で沢田夢有人(日体大)に0-8のテクニカルフォールで敗れた。グラウンドの攻防からローリングを連続4回決められ、悔しそうにマットに突っ伏した。試合後は母に「ごめん」と涙。「もう1回試合をやらせてほしい」と嘆いた。

 祖父は72年ミュンヘン五輪7位の郁栄さん(70)、叔父は総合格闘家の“KID”徳郁(38)。レスリング一族である「山本家の最終兵器」として、リオデジャネイロ五輪での金メダル獲得を目指す。今大会に優勝すれば、6月の全日本選抜への推薦出場も確実だったが、悔しい3位。リオの出場枠もかかる9月の世界選手権(米国)への選考会となる大会だっただけに、ブラジルへの道は厳しくなった。