18日に始まったラグビーW杯イングランド大会で、開幕戦が行われた「聖地」トゥイッケナム競技場は英王室のウィリアム王子と妻のキャサリン妃が見守る中、2003年大会以来の覇権が懸かる地元イングランドの勝利に酔いしれた。

 五輪やサッカーのW杯に次ぐ規模とされるイベント。開会式は、1823年にイングランドのパブリックスクール、ラグビー校の生徒だったエリス少年がフットボールの試合中にルールを破り、ボールを抱えて走ったという競技発祥の逸話を再現した映像でスタートした。世界の名選手として、1995年大会でただ1人の非白人選手として南アフリカの優勝に貢献したチェスター・ウィリアムズ氏らとともに元日本代表の大畑大介氏が登場した。

 国際統括団体、ワールドラグビーのラパセ会長が開会宣言すると、約8万人の観客が沸いた。試合前、ファンに応援歌で後押しされたイングランドのロブショー主将は「バスを降りたときから驚くような声援だった。幸せだ」と余韻に浸った。