目標に掲げた初の8強を逃した日本代表に、ラグビー関係者からは課題を指摘する声が出た。

 日本代表戦略室の薫田真広室長はジョーンズ・ヘッドコーチが好むボクシングに例えた表現で「今の日本の戦い方はジャブを打つやり方。KOできるような選手がもっと必要になる」と語った。

 サモア戦までの3試合で6トライ。チームはFB五郎丸(ヤマハ発動機)のキックを武器に、サモア戦でも敵陣で得た反則でPGを選択した。

 元日本代表監督の日比野弘氏は、その判断を支持しながらも「(トライを狙う)戦い方ができるレベルじゃない。まだラグビー強国の地力とプライドに並ぶことができるまでにはきていない」と分析した。

 ラグビージャーナリストの村上晃一氏は「あえて言うなら得点力がなかった。エディーさんは粘る戦術で、決め切る感じではなかった」と述べた。

 南アフリカから歴史的勝利を挙げるなど、4年後の日本開催へ弾みはつけた。飛躍的に注目度を上げただけに、元日本代表主将の松尾雄治氏は「胸を張って帰ってきてほしい」とねぎらった。