女子バスケットボールWリーグは2日に都内で臨時理事会を開き、判定を巡って主審を静岡地裁に提訴したシャンソン化粧品の問題を巡り、第三者による倫理委員会を立ち上げることを決めた。西井歳晴専務理事(62)は「早く問題を解決するためです。ここまで大きな問題になった原因を考えていきたい」と述べた。

 シャンソンが昨年11月のデンソー戦の判定を巡り、静岡地裁に約3000万円の損害賠償金を求めて主審の男性審判員を提訴したのが先月末。異例の事態に、この日の理事会では提訴を取り下げるように要請したが、理事であるシャンソンの杉山明宏部長はこれを固辞した。違法性の根拠を開示するよう求める声も上がる中で、同部長は「根拠は持っている」と後日の提出を確約したという。

 西井専務理事によれば、日本協会から派遣される審判の側から、Wリーグを担当することへの不安の声も挙がる。現在のリーグ規約では審判を訴えることができない条項はなく、「来年度から盛り込むようにしなければならない」とも述べた。今後は倫理委員会の人選を待ち、早期解決の道を探る。