男子200メートル平泳ぎ決勝で、リオデジャネイロ五輪6位の渡辺一平(19=早大)が2分6秒67の世界新記録で優勝した。山口観弘が12年岐阜国体でマークした2分7秒01を0・34秒更新した。

 2分7秒台を狙って臨んだレース。ゴール後、予想以上のタイムに「びっくりしました。実感がないです」。幼少期から憧れてきた平泳ぎのレジェンド、北島康介さんが見守る中での大記録。大きな拍手と歓声に包まれ「めちゃめちゃうれしいです」と喜んだ。

 昨夏のリオ五輪では、準決勝で2分7秒22の五輪新記録をマークし、1位で決勝へ。だが決勝では同7秒87で6位とメダルに届かず「申し訳なかった」。

その悔しさをバネに、夏以降は下肢の筋力を強化。スタート時の初速がより速く、またターンの壁を蹴る力も強くなったことがタイム更新につながった。

 「まだこれは通過点」と喜びには浸らない。リオでの失敗があるからこそ、世界の大舞台で勝つことがいまの目標だ。「4月の世界水泳で自己ベストを出し、優勝したい。世界新記録をどんどん自分で更新していけるようになりたい」と、7月の世界選手権(ブダペスト)での優勝と記録更新を宣言した。