男子の世界選手権王者の羽生結弦(22=ANA)が、フリーで史上初めて演技後半の4回転3本に成功し、200・49点で1位となった。初めて4回転5本を入れる演技構成で臨んだ。後半には4回転トーループ-1回転ループ-3回転サルコーの高得点を稼げる連続技に初挑戦して着氷。平昌五輪での連覇に向けて確かな手応えを得て今季を締めくくった。国別対抗で日本は計81点とし、前日からの首位を守った。

 前日提出した演技予定表では、最後から2番目のジャンプはトリプルアクセル(3回転半)からの3連続ジャンプだった。だが、羽生は前向き(アクセル)ではなく、後ろ向きに踏み切った。4回転トーループ-1回転ループ-3回転サルコー。これまでの自己最高の4回転サルコー-3回転トーループの基礎点を0・44点上回る、4回転からの3連続ジャンプを試合で初めて着氷した。「1点でも2点でも多く稼ぎたい時、自分の気持ちが乗っている時に使える」。演技全体は完璧ではなかったが、新しい3連続ジャンプを得て「ある程度満足することができた」と笑った。