東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの選手村(中央区晴海)が20日、報道陣に公開された。概略を説明した後、北島隆VGM(ビレッジ・ゼネラル・マネジャー)らが会見。選手村で配布されるコンドームについて「帰国時にお渡しする」と説明した。

「選手村での配布については、エイズなど世界の若者の未来を奪うような病気への啓発。感染症が差別や貧困につながるという視点で考えた時、その撲滅のための、啓発のために配布しています。1988年のソウル大会から行われていることで今回も選手村で使うのではなく、感染症対策をしっかりすることを啓発するために配布します」とした。

「なぜ五輪で配布する必要があるのか」という点に関しては「アスリートの皆さんは発信力がある。しっかり持ち帰っていただいた上で、啓発していただきたい。単なるスポーツイベントだけでなく啓発活動。その意味では、IOC(国際オリンピック委員会)との話し合いの中でも『啓発活動を止めるべきではなく、継続することが重要である』と話をいただいた。そのために今回、帰国時に選手団へ渡して持ち帰っていただくことにしました」と選手村内での配布ではなく、帰国前に渡すことを決定した。関係者によると、空港などで渡すことが想定されている。

東京大会では約16万個の配布が予定されている。