社会人ラグビーで昨季限りで廃部になったコカ・コーラの選手らを受け入れる形で、福岡県に新たなチームが誕生することが22日、分かった。4月に「LeRIRO福岡」として発足し、地域リーグから参戦する。福岡ではリーグワン3部の宗像サニックスブルースも今季限りで廃部になる方針を固めており、正式決定すれば宗像からも選手を受け入れる。

福岡県南部のうきは市に本拠を置き、市は就労面などでサポートする。市の担当者は「地域おこし協力隊など、チーム創設に向けて可能な限り協力したい」と説明。現在、約30社の企業が支援を検討。早大出身でチームの代表を務める島川大輝氏(38)と、京産大出身で浮羽究真館高ラグビー部監督の吉瀬晋太郎氏(36)が設立に向け尽力している。

島川氏は「サニックスさんに関しては、まずは部を存続させることが先決。(仮に廃部なら)受け皿になれればいい」とした上で「地域で働きながら夢を追うチームになる。3年でリーグワンを目指したい」と明かした。

コカ・コーラに在籍した選手を中心に30人以上の入部希望者がおり、4月から練習をスタート。まずは地元企業で働きながら、今年1月に開幕したリーグワン参入を目指すことになる。

チーム名「LeRIRO(ルリーロ)」の由来は、うきは市のシンボルになっている鳥のカワセミの羽色である瑠璃色と、フランス語で「笑い」を意味する「Le Rire」などの造語。廃部騒動に揺れる九州に、地域に根ざされた、魅力的なチームが生まれる。